国際交流センター

子ども日本語教室 “高校進学ガイダンス”の見学へ行ってきました。

7月9日(日)

中学生親子2組と子ども日本語教室ボランティア(中学生担当)が参加しました。

今回、初参加のボランティアが見学の内容を報告してくれました。

「日本語を母語としない親子のための多言語高校進学ガイダンス」に参加して…

主催:公益財団法人武蔵野市国際交流協会

対象:日本語を母語としない中学生

内容:日本の高校を受験するための都立・私立高校の受け入れ状況や制度、学科等。

その他:受験を経験した現役高校生からのアドバイス、個別の進学相談

今回は、およそ70名ほどの親子の参加がありました。

10名程の各グループに、中国語やタガログ語等10言語への通訳が付き、

参加者の理解を深める対策がありました。

様々な高等学校に係わる説明を聞いて、

私どもの中高時代とは異なった種々な受験制度があることに驚きました。

ただ、およそ98%の高校進学率となった高度化複雑化の進む日本社会において、

将来の進路を開くためにも大切な高校進学は、

まだ日本での授業に慣れない中学生には、大きなプレッシャーであると思います。

何よりも言語上の問題があり、

家族の事情等により来日し、わずか数年で高校受験することは、

本人の有する基本的な能力とは異なる問題があるでしょう。

日常会話がある程度できることと、

漢字やカナの混じった文章を理解できる能力は必ずしも一致するとは限りません。

「もっと日本語や漢字を勉強することが大切」との高校生からのアドバイスは、

日本語の試験問題等を絶えず目前にしていた彼らの日本語に対する苦戦を示しているのでしょう。

同時に、彼らの個性や隠れた能力が言語のギャップによって潰されないことを

期待せずにはいられませんでした。

最後の個別相談ではテーブル毎に親子と応対者がそれぞれの問題を真剣に話し合っていました。


市報によれば、約22.7万人の市民の中でおよそ4200人の外国人が

調布市で生活しています。

これからも外国人が増加し、今以上に多言語社会が広がると思われます。

そして家族の事情により共に来日した子ども達の進学問題は、一層複雑になるのではないでしょうか。

間もなく夏休みです。

これからの半年は受験というプレッシャーを抱えた中学3年生の日々が始まります。

子ども日本語教室がそのプレッシャーをわずかでも緩和できれば幸いです。

(子ども日本語教室ボランティア)

今回参加したボランティアは、見学の他、中学生親子の付き添いもしました。

また、日頃から子どもや保護者の相談をうけたり、

保護者に代わり学校との連絡役もしています。

ボランティア皆様のご協力、ご尽力、ありがとうございます。

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