国際交流センター

調布でおもてなし講座「やさしい日本語」の今とこれから ご参加ありがとうございました

オリンピック・パラリンピックの開催が5か月後に迫る中、「やさしい日本語」の今とこれからをテーマにおもてなし講座を開催しました。60人を超える市民の参加を得て、大変に意義のある講座とすることができました。

講師は、荒川洋平東京外国語大学教授です。楽しく、分かりやすく、ためになる。この三つがそろった講座にすると言われたとおりの内容でした。笑いを誘いつつ、それでいて学術的に深く掘り下げたりと、興味深く内容の詰まった講演でした。あっという間の2時間で、続きが聞きたいとの声が数多く寄せられました。

講演では、外国人とどのようにコミュニケーションするのか。日本語は難しいと思われているし、やはり英語なのだろうか。最初にそんな問題提起がされました。それを受けて、「やさしい日本語」の経緯について話された後、他の国における「やさしい○○語」として、アメリカのコネチカット州の具体例を挙げていただきました。

続いて、「やさしい日本語」について、言い換えなどのワークショップが行われました。受講者が議論して具体的に単語や文章の言い換えに挑戦するとともに、説明の技法を学ぶことができました。

さらに、「やさしい日本語」の問題点について言及され、基準はあっても実態は様々、一つのツールに過ぎないことの確認がありました。2030年頃には、日本は複言語環境になるので、行政や学校に求められるのは、継承語の言語権の保障であると、豪州シドニーの事例も紹介されました。

最後に、まとめということで、「やさしい日本語で冷たい態度」だけにはせず、”日本語をひらく、心から受け入れるから″始めてみましょうと、呼びかかけられ講演を終えました。ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。オリンピックまで待つことなく、今日から「やさしい日本語」のほか英語などの外国語や身振り手振りを駆使して、外国人と積極的にコミュニケーションしてみませんか。

モバイルバージョンを終了