10月21日(土)調布市文化会館たづくり12階大会議場
今年度はコロナ感染症の分類が5類に引き下げられ、一部感染対策を施しつつ、観客席の間隔は余裕を持たせ、対面での開催となりました。
7カ国(中国、インドネシア、アメリカ、イタリア、インド、フィリピン、モンゴル)、12名(うち1名はビデオ参加)の学習者がテーマを自由に決め、日頃の成果を十分に発揮されました。 当日は107名の参加があり、待ち時間や休憩時間では会場後方に展示した学習者の紹介を見ながら記念撮影や交流の場面が見られました。
スピーチ ー第1部ー
だっこらっこくらぶで日本語を学習されているインドネシア出身のナスタシア クリスティ イキさんは、伝統文化であるお正月「静寂の日(Nyepiニュピ)」について、話してくれました。ニュピは外国人も含め当日バリ島内にいるすべての人々がただひたすら“静かに新年を迎える日”で、騒音はもちろん、ホテルの敷地外やビーチへの外出禁止、電気の使用制限、レストランやショップの全面休業など規制されるため、この日は貴重かつ不思議な体験ができるそうです。
中国出身のゴ カラクさんは、「愛犬コーラ」のエピソードを愛情深げに話され、グループで日本語学習されているアメリカ出身のメイヒュー ジョナサン ベリーさんは、「テネシーわたしのふるさと」で自然や動物の多さや独特の方言、カントリーミュージックについて紹介されました。
子ども日本語教室からは、中学生3年生の3名が参加されました。
まずフィリピン出身のディオニシオ クリス リュウさんの「将来の夢」では、仲の良い兄弟と家族で使っている言語はタガログ語、英語、そして修学旅行の楽しい思い出の中で観光客(外国人)を通して得意の英語が活かされ、認められたことが嬉しかったそうです。現在、使っている3言語を活かし、「将来のは通訳になりたい」と力強く、思いを語られました。
同じく子ども教室から中国出身のジ ギャクシさんは、「日本と中国の言葉」について微妙な違いを事前にまとめたイラスト等をスクリーンに映し出し、レーザーポインターを使用しながら大人顔負けのプレゼンテーションを行いました。
同じく中国出身のカン キングさんが「中国の学校と日本の学校について」授業時間の長短、プールの有無、給食の種類や放課後の過ごし方など、長所と短所として紹介し、「どちらもいい所があり、どちらも好きです」と笑顔で語られました。
スピーチ ー第2部ー
モンゴル出身のプレブラグチャーさんはビデオで参加し「障碍者と健常者」について発表しました。これまでご自身が体験してきた障碍者への差別は、悩みや悲しみ、苦しみをもたらしました。しかし考え方次第では別の道が開けますと、現在では「社会の役に立つ」ことを見つけられるように頑張ると抱負を語られました。
続いて中国の吉林省出身のアサダ エミさんは、「日本に来て驚いたこと」として、外出した時によく使う赤ちゃん用の設備や福祉用具がある環境やルールに触れることで自身も心から優しくなれたと実感されたようです。
インド出身のガトパンデ シュリートさんは、図書館でおじいさんに声をかけられ友人のように交流する中で素敵なエピソードを話してくれました。
インドネシア出身ののラカ フィルマンさんは「私の国」として自然の美しい観光地、その反面自然災害での地震や津波がインドネシアでも起こりえることを教えてくれました。
中国内モンゴル出身のホウ ショウショウさんは「故郷の生活と文化」として、自然にあった遊牧生活の様式を紹介されました。
最後はイタリア出身のフェデリコ ジャコミニさんはトスカーナ地方シエナに住む人々の信仰心や伝統、誇り、名誉を賭けた戦い「シエナのパリオ」を紹介されました。
今年度は東京外国語大学の大津友美先生に発表者の皆さん一人ひとりに温かいご好評をいただきました。
また司会は現在、成人クラスで学習しているジャン ティンティンさんと昨年度の発表者テ イサンさんがアシスタントを務めていただきました。
発表に向けて頑張った学習者の皆さん、発表に向けて支援されたボランティアの皆さん、お越しいただ来ました観客の皆さま、また運営をご支援されましたボランティアの皆さん、当日お手伝いいただいたボランティアの皆さん、ご協力ありがとうございました。