2019年度 CIFA国際理解講座
一般市民を対象に、異文化理解、国際理解、多文化共生についての講座を毎年開催しています。
※『多文化共生』とは:「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的なちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」
今回の講座は、CIFAで市内外国人の日本語学習を支援するボランティアの浅井さんが、二胡の指導を受けている霍 暁君(フォ シャオジュン)先生について職員と話をしたことがきっかけとなりました。
霍 暁君先生は“講演”を行うのは初めてのことでしたが、多文化共生につながるとてもよい話であり、是非とも成功させたいという思いで、浅井さんを含めた門下生の方々と講演内容の企画を練り上げたそうです。
当日は、二胡を習ってきた幼少期から、中国と日本で日本人に二胡を指導して感じたこと、世界各国で行った演奏会の様子など、現在に至るまでの過程のおはなしがありました。 また、ご主人であり、中阮の名手である張 瀚(ジャン ハン)氏による楽器紹介と説明のほか、門下生の方々による参加者の二胡体験などが行われました。
演奏では、マイクを通さず生音で、二胡・中阮・ピアノ(奏者:釜萢 圭子氏)の三重奏や、悠久の中国を感じられる繊細かつダイナミックなソロ演奏がありました。人間の声に一番近いと言われる二胡の音色ですが、会場の皆さんが心を浄化されるような優雅で素敵なひと時を感じていました。 終演は大喝采となり、アンコール曲『赛马』(モンゴル地方の民族楽曲)で締めくくりました。
参加者の方々に講座の感想を伺ったところ、霍暁君先生の素晴らしい演奏や優しくチャーミングな笑顔でおはなしする姿の反響が大きく、国という枠組みでなく対個人として接する大切さを多くの方が感じていました。 また、「日本語しか話せず、多国籍の方との交流機会が少ないのですが、こういった企画を通して他の民族への関心を高められ、今後少しでも異文化交流ができたらと思いました。」など、本講座の目的である『国際理解』『多文化共生』について考えるキッカケになった方も多くいました。
最後に本講座は多くの方から参加申込みがあり、受付開始の翌日正午には定員に達しました。当時は、一部キャンセルが出たものの、多くの市民の方の参加で会場は満席状態になりました。講座を盛況裏に終えることができましたのも、皆さんのご理解、ご協力、また霍暁君先生ならびにスタッフの方々のお力添えの賜物と心より感謝申し上げます。
*霍 暁君オフィシャルサイト*
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